北中城村長1期目の村政を振り返る
着実に実行、更なるステップへ
1期目4年間の実績
2020.12-2024.12
アリーナ建設事業から多目的交流施設(仮称)へ見直し
比嘉タカノリ村長就任前に事業化されていたアリーナ事業は用地問題で暗礁に乗り上げ、中断を余儀なくされていました。この事業は国の補助金約4億円が投入されており、仮に事業中止した場合は補助金返還等により村財政に莫大な損失を与え、村民にとって多大な不利益になるところでした。
比嘉タカノリ村長は就任早々に職員プロジェクトチームを立ち上げて、事業見直しの作業に取りかかり、こう着状態だった用地交渉を進展させ、さらには国との交渉再開を実現しました。これまでのアリーナ建設事業から多目的交流施設(仮称)建設事業へ見直し、基本設計に着手しました。
学校給食補助率1/2から3/4に拡充
物価高騰の社会経済状況を受けて、これまでの学校給食費1/2の補助率から3/4の補助率に拡充し、保護者の負担軽減を図りました。
通学バスの無償化及び運用改善
これまで小学校低学年の下校時に運用されていた通学バスを朝の登校時にも運用拡大し、安全対策を講じて運用しています。
また、島袋地区の中学生対象に通学バスの無償化を実現しました。
ロウワープラザ地区返還跡地利用計画
令和6年度以降に返還が予定されている本村と沖縄市にまたがるロウワープラザ地区は沖縄市と共同で跡地利用計画を策定中です。既に地権者会が組織され、跡地利用について基本的なプランが定められています。
面積は約23ヘクタールで、屋宜原のサウスプラザ地区まで合わせると約26ヘクタールにもなる跡地利用計画となり、ライカム地区を含めると約74ヘクタールに及ぶ大規模な街が出現します。
農を生かした健康・福祉の里づくり事業
官民共同で進める「農を活かした健康・福祉の里づくり事業」の第1段階として荻道・大城地区にバイオガス発電施設整備が着手されました。
これまで廃棄していた食物生ごみ等を発電転換する仕組みによって、村内外の廃棄物処理の減量化につながるものと期待されます。
この事業は「農・食・福・健・観」の連携により雇用が生み出され、地産地消の推進につながります。
さらに第2段階から第6段階までの事業予定があり、今後は農産物販売所や健康福祉施設の参入が見込まれ、民間と行政が協力し合いながら、健康長寿を実現させる画期的事業を進めています。
発電施設予定地造成工事
= 三育小学校隣
平和行政の継承と恩人比嘉太郎氏の顕彰
本村は昭和57年に非核宣言を行っており比嘉タカノリ村長は、平和団体「平和を守る北中城村民の会」とともに途切れることのない平和行政を推進しながら、次世代への継承に取り組んでいます。
島袋出身でアメリカ通訳兵として従軍し、戦時中多くのウチナーンチュの命を救い、戦後は豚を沖縄に輸送する事業に携わった沖縄の恩人である比嘉太郎氏の功績を次の世代へ語り継ぎます。また、氏の功績を讃えるため、顕彰碑の建立計画を進めています。
比嘉太郎氏
海外移民子弟の交流拡大
南米移民の子弟との研修交流は、年を経るにしたがって、南米との絆は強まってきています。
今後は、ハワイ移民子弟との交流まで拡大を図ります。
2025年はハワイ移民125周年にあたり、これまで交流がなかったハワイ北中城村人会との交流を実現させるための取り組みを始めました。
北中城村シルバー人材センターの設立
令和4年度に北中城村シルバー人材センターを設立し、優れた技能や知識を有する高齢者の方々へ就業の場を実現しました。設立2年目ではありますが、一般家庭や村内外事業所での就労提供を通して着実に実績を積み重ねています。
また、高齢者の居場所づくりや生きがいづくりに貢献していることも大きな成果となっています。
火葬事情ひっ迫の解消に向けて
以前より周辺自治体との共同による火葬場建設は幾度か検討されてきましたが、場所の選定等デリケートな問題があり、その都度頓挫してきた経緯があります。
近年は、高齢化の急速な進展で火葬の需要は高まるばかりで、本村では村外の火葬場に頼ざるを得ない中、火葬待ちという深刻な状況が続いております。
また、火葬場を持たない近隣市町村も本村と同じ状況下にあり、共通の課題として共有しているところであります。
このように、ひっ迫する火葬事情はぜひ解消しなければならない喫緊の課題となっています。そのような中、早期に火葬場を建設できるよう令和6年度より近隣市町村と協議を重ねながら、広域行政の枠組みで火葬場建設を推進していくことになりました。
公営墓地供用開始
令和4年度に公営墓地が供用開始され、墳墓地364区画、納骨堂280壇、合葬室、屋外参拝所等の施設が整備されています。
公営墓地の完成により、村民の墓需要に応えることができるようになったことで、村内における墓の散在に歯止めがかかり景観がよくなりました。
公営墓地への生前墳墓建立の要望も寄せられていますが、国庫補助金が投入されているため、今後は公営墓地への需要を見極めながら対応していきます。
整備された公営墓地
消防本部庁舎改築事業
老朽化した中城・北中城消防本部庁舎の改築事業をスタートさせました。
まず消防本部庁舎の改築を現敷地内で行い、車庫、訓練棟の順に年次的に整備して、令和7年度中の完了を目指しています。
現敷地内で消防庁舎の建て替え工事